理事長ご挨拶
健康であり続けるためには、自分で自分の健康を守るという意識が必要です。日頃から、病気についての知識を深め、病気にならないためにはどうすればよいかを考え、そして、それを実行することが大切です。
病気の多くは、生活習慣と密接に関わっています。生活習慣を改めることで、高血圧や糖尿病、脂質異常症などを始めとする生活習慣病は改善されます。それによって、脳卒中や心臓病など、また認知症の予防ができます。寝たきりの原因の約45%は、脳卒中と認知症ですので、これらを予防することで健康長寿を全うすることができるでしょう。
一口に生活習慣を改めると言っても、なかなか簡単なことではないかもしれません。慣れ親しんだ環境や習慣から抜け出すことは困難です。社会的にみてもストレスフルな日常ですから、ついつい安易な方向に向かってしまうかもしれません。しかし、まずは少しだけ自分と向き合ってみましょう。10年後20年後の自分を想像してみましょう。そして同時に、自分の身近な人たちのことを考えてみましょう。今から、食事や運動に気をつけるだけでも病気になるリスクは低くなります。
聖路加病院の日野原重明先生は次のように言っています。
「人は生き方を変えることができます。鳥は飛び方を変えることはできない。しかし、人間はいつからでも生き方を変えられる。自分の健康を守るために、自分がどんな習慣を身につけたらよいかを学び、良いと思う習慣があったらすぐに実行する行動力を身につけましょう。」
病気を考える上で、心のあり方も大切です。病気の治療には、人生においての夢や希望をもち続けることが大切です。どうすれば夢や希望をもち、いきいきと生きていけるでしょうか。それは健康で、元気いっぱいの自分をイメージすることです。
また、病気を予防し治すには、本人だけではなく、家族や地域、職場の力が必要です。お互いに支え合い、助け合いましょう。もみのき病院は、今後も必要とされる役割を担っていきたいと考えています。
理事長 内田泰史