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高知新聞「知って安心 くらしの医学メディカルチェック」

軽度認知障害(MCI)とは

もみのき病院 院長 森木 章人

 アルツハイマー型認知症は、発症する20年以上前から主な原因とされるアミロイドベータ(Aβ)が脳内にたまり始め、認知機能が少しずつ低下していきます。

 軽度認知障害(MCI)は健常と認知症の中間の状態を指し、認知症予備軍といわれています。日常生活に支障はありませんが、適切な予防を行わずに過ごすと5年で半数以上の方が認知症に移行するとされています。
  しかし近年の研究結果では、MCIの段階で生活習慣 食事や睡眠、趣味、運動習慣などの改善を行うことで、認知症の発症を遅らせたり予防できることが分かってきました。 一方で、これまでMCIに薬物療法が認められないために診断のみで終わってしまうことも少なくありませんでした。
 2023年12月に病気の進行そのものを抑制する抗アミロイドベータ抗体薬の使用が日本で始まりました。抗アミロイドベータ抗体薬の投与対象はMCIと軽度の認知症になると思われ、今後その対象となる患者さんの見極めが必要となり、早期発見・診断が非常に重要となります。


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