高知新聞「知って安心 くらしの医学メディカルチェック」
緩和ケアチームにおける精神科医師の役割
もみのき病院 精神科 内田 伸子
がん患者さんは、がん自体の症状の他に、痛み、倦怠感などのさまざまな身体的な症状や落ち込み、悲しみなどの精神的な苦痛を経験します。 「緩和ケア」とはがんと診断された時から行う、身体的・精神的苦痛を和らげるためのケアです。 患者さんとご家族が、自分らしい生活を送れるようにサポートするための専門ケアチームが「緩和ケアチーム」です。
がんに罹患すると、患者さんは多くのストレスにされされます。人は大きな衝撃にされられると、心にさまざまな反応が起きることが知られています。
中には、不安や気持ちの落ち込みが大きくなり、眠れなかったり、食欲が低下したり、何も手につかない状態になったりする人も少なくありません。
緩和ケアは、患者さんや家族の心のつらさやストレスも、ケアの対象としています。当院の緩和ケアチームには精神科医師もメンバーに含まれていますので、不安や気持ちの落ち込みが長く続くなど、日常生活に支障を来すような場合には、ぜひ相談してください。
(R6.5.15掲載)