高知新聞「知って安心 くらしの医学メディカルチェック」
限局性学習症(学習障害)について
もみのき病院 作業療法士 福田 裕美子
限局性学習症(学習障害)とは、全般的な知的発達に遅れはないが、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」といった学習に必要な能力のうち、
一つまたは複数の特定の能力についてなかなか習得できない、またはうまく発揮できないことで、学習上、さまざまな困難が生じている状態をいいます。
小学校に入学し、文字や計算などの学習が本格的に進んできた時に、症状が確認される場合が多いですが、6歳を過ぎて次のような特徴が見られることがあります。文字に全く興味を示さない、本を読もうとせず絵だけを見ている、1文字ずつ区切るように読む、しりとりや逆さ言葉などの言葉遊びを楽しめない、三角や四角などの形を見分けることができない、すごろくが苦手などが挙げられます。
気になるサインを見つけたら、医療機関や専門機関などで相談し、早めにお子さん一人一人の特徴に合わせた支援方法を見つけることが大切です。
(R6.7.9掲載)