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高知新聞「知って安心 くらしの医学メディカルチェック」

認知症の診療について

もみのき病院 院長 森木章人(脳神経外科)

認知症治療は近年目覚ましい進歩を遂げています。中でも、抗アミロイドベータ(Aβ)抗体薬の登場は認知症治療に新たな希望をもたらしました。 この薬は、アルツハイマー病の原因とされるAβというタンパク質を脳から除去することによって、病気の進行自体を抑制するとして、2023年9月に日本で承認されました。 アルツハイマー病による認知症が軽度である時期、およびその前段階である軽度認知症の方が治療対象となり、検査(脳脊髄液検査またはアミロイドPET検査)によって脳にAβがたまっていることを明らかにする必要があります。 現在2種類の注射薬が保険診療で使用可能となっています。 アルツハイマー病の進行を抑制し、認知機能を日常生活機能の低下を遅らせる効果があることが証明された、世界で初めての治療薬です。ただし、脳が腫れたり、脳の少量の出血が生じたりする副作用報告もあり、専門医療機関での注意深い観察、評価が必要とされています。
(R6.3.14掲載)


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