高知新聞「医療のおはなし メディトーク」
脳神経外科「脳卒中の再発を防ぐためには」
もみのき病院院長 森木章人
脳卒中は再発を起こしやすい病気です。疫学調査で有名な久山町研究では、脳卒中の再発率は1年間で12.8%、5年間で35.3%、10年間で51.3%と、実に半数の方が再発を起こしていることが分かっています。
いったん再発を起こすと、新たな後遺症が加わったり、生命予後も悪くなることから、再発を防ぐことはとても大切なことです。
また脳卒中を起こした方は動脈硬化の誘因となる高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などの生活習慣や病気を持っていることが多いため、脳卒中後もこのような生活習慣を続けていては再発を起こしやすいのは当然です。
従って、日頃から健康管理をしっかり行い、禁煙し、食事、運動などの生活習慣そのものを改善して健康的な生活を送ることが大切です。そして病気の危険を減らすためにも、主治医から処方された薬をきちんと毎日飲み続けましょう。
これまでの生活習慣を見直し、日頃から健康管理に気を配って脳卒中の再発予防に努めて下さい。 (H25.5.27掲載)