高知新聞「医療のおはなし メディトーク」
小児科 「予防接種は生後2か月から」
もみのき病院 医師 三宅典子
最近、予防接種が大きく変わりました。 追加、変更点をまとめましたので参考にしてください。 ―無料の定期接種―
【ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンは生後2か月から】
細菌性髄膜炎、敗血症などに効果のあるワクチンが定期接種に加わりました。母親からの免疫が切れる生後6ヶ月まで乳児期の3回接種を済ませるために、生後2か月から受けましょう。
【ポリオワクチンは3種混合ワクチンと統合されて4種混合ワクチンに】
3カ月から接種できる4種混合ワクチン。すでに不活化ポリオワクチン、生ポリオワクチンを受けたことのあるお子さんには、原則として4種混合ワクチンは接種していません。
【BCGの接種時期が1歳未満(標準5~8ヶ月)に】
昨年まで接種時期は生後6か月未満とされていましたが、今年から1歳未満に広がりました。
【日本脳炎は3歳から】 2009年まで使われていたワクチンは、重篤な副作用が出たため接種を控えられていましたが、現在はより安全なワクチンとなっています。受けていないお子さんは、年齢により特例措置があり無料で受けられました。
―有料の任意接種―
【ロタウィルスワクチンは生後2か月から】
嘔吐下痢症に効果があります。2種類から選べますが、いずれも接種できる期間が短いので早めにご相談ください。
【B型肝炎ワクチン】
現在、無料接種は母子感染予防の必要な赤ちゃんのみ適応です。海外では接種率の高いワクチンで、日本でも任意接種する方が増えています。
―接種方法―
ワクチンの種類にかかわらず、複数同時接種ができるようになりました。赤ちゃんは感染症に対する免疫が未発達なため、重症化しやすいです。 かかりつけの小児科で生後2か月から予防接種を受け、赤ちゃんを守りましょう。 (H25.8.26掲載)
記事内容は掲載当時のもので、現在の状況とは異なる部分があります。