もみのき病院

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高気圧酸素治療のQ&A

Q 高気圧酸素とは、どんな治療ですか?

A 高気圧酸素治療では、100%酸素を使って装置内に大気圧より高い2気圧の環境をつくります。気圧が高くなると、血液中にはより多くの酸素が溶け込みます。
人間の体をつくる細胞は酸素を必要としているので、通常より酸素を多く含んだ血液が体中にいきわたることで、病気の進行を阻止したり症状の改善を促進したりします。

Q 高知県内で高気圧酸素治療ができる病院は、たくさんありますか?

A もみのき病院を含め3ヶ所のみです。


Q 接骨院などにある「酸素カプセル」などとは違うのですか?

A 当院で使用している機器は医療用機器ですので、接骨院などで使用される機器より高い圧力と酸素濃度で治療を実施できます。

Q どんな病気に効果があるのですか?

A 当院では、主に脳梗塞で入院している患者さんを対象に高気圧酸素治療を実施していますが、それ以外にも外来通院で突発性難聴やヘルニア、腰部脊柱管狭窄症といった疾患に対して治療を行えます。2018年度は70人の患者さんへ396回、2019年度は72人の患者さんへ456回実施しま した。

Q 突発性難聴に効果があるのでしょうか?

A 突発性難聴では、耳の血行不良など何らかの原因により、耳の奥にある音を感じる細胞が酸素不足に陥っているとされています。これに対し、高気圧酸素治療は 細胞へ酸素をたくさん与えることで症状の改善が期待されます。 発症後、早期に高気圧酸素治療を実施することでより高い効果が期待できます。 ただし、効果には個人差があります。

Q 費用はどのくらいかかりますか?

A 治療費は、保険診療の場合、診察料を除いて、治療1回につき3割負担の方で ¥12,480、1割 負担の方は ¥4,160です。入院の場合はこれに入院料が加わります。
限度額適応認定証や 高額療養費制度などで払い戻しを受けられることがあります。制度について、くわしくは当院の患者相談室へご相談ください。


Q 治療には時間がかかるのですか?

A 1回90分の治療を、1日1回ずつ、疾患により違いはありますが、最大30回実施します。
 治療回数は、病気の種類や状態などによって変わることがあり、医師の判断によります。


Q 装置の中に入っている時間はどのくらいですか?

A 1回の治療時間は、圧力を上げるため15分、治療60分、圧力を下げるため15分、合計90分 です。装置内の圧力が上がり始めると、装置の扉がロックされ、圧力が下がるまで開きません。治療前に必ずお手洗いを済ませていただき、治療中に体調が悪くなった場合は速やかに技士へ申し出てください。

Q 装置内に私物は持ち込めるのですか?

A  100%酸素を使用するので、爆発・火災などの事故防止のため、装置内には私物の持ち込みはお断りしています。同様の理由で、静電気発生を防ぐため、ウールや化学繊維素材の肌着は脱いでから専用の服に着替えていただきます。綿100%素材の衣類であれば、着用できます。冬場は寒いと感じる方もおられますが、掛け物を増やして対応しますので、ホッカイロや湯たんぽ などは持ち込まないようにお願いします。

Q 治療中は、耳が痛くなりますか?

A 圧力を上げる15分間は、装置内の圧力が常に変化しているため、気圧の変化による耳痛が起こります。痛みの程度には個人差がありますが、飛行機やトンネルなどで耳痛がする方は痛みを生じやすく、場合によっては装置の扉が閉まった時点で耳痛を感じることがあります。 耳痛は、耳抜きを行うと解消されますが、解消されない場合には、圧力の上げ方を調整し できるだけ 痛みが少なくなるように対応します。

Q 治療中、体は多少動かせますか?  

A 高気圧酸素治療装置内は狭いですが、MRIなどの検査と違って動いても大丈夫です。治療中はテレビをみたり、 眠ったりして過ごしてください。


Q 治療後はいつも通りに過ごして大丈夫でしょうか?  

A 治療後は、いつものように過ごして構いません。
耳がこもったような塞がったような違和感を生じることがありますが、時間が経つともとに戻ります。万が一、時間が経ってから痛み始めた、出血しているなどの症状があれば耳鼻科を受診してください。

Q 副作用などはありませんか?  

A 基本的に高気圧酸素療法は人体への影響は少なく、副作用や合併症は非常に少ない治療ですが、気圧外傷(肺外傷、気胸、鼓膜外傷、滲出性中耳炎等)の既往歴がある方は、疾患悪化の可能性があります。また、まれに酸素中毒による息苦しさ、呼吸困難、めまい、けいれん、吐き気、視力、視野障害等の症状が出現する可能性があります。

Q 治療のおおまかな流れ(外来の場合)を知りたい

 初日  : 外来にて診察、主治医から治療について説明があります。
       治療を希望される方は同意書、 問診票へ記入してください。
       その後、臨床工学技士から治療に関する詳しい内容を説明します。
       問題なければ、専用の病衣にきがえて、治療を行います。
       治療中に次回の診察を予約しますので、治療後の診察はありません。
 2日目~: 医師による診察後、高気圧酸素治療を実施します。
       ただし、土曜午後、日曜終日は 休診のため、診察はありません。   

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