白内障について
白内障とは
カメラのレンズにあたる水晶体は、瞳孔のすぐ後にあります。白内障は、この水晶体が濁る病気です。水晶体が濁ると、濁りを通して見ることになりますから、かすんで見えるようになります。
白内障の進行と治療
ほとんどの白内障は、髪の毛が白髪になるのと同じで、一種の老化現象です。60歳頃になるとほとんどの人は白内障にかかっているといわれています。
白内障の進行は、初めは、水晶体の周辺部から濁ってくることが多いのです。周辺部はいくら濁っていても視力には影響しません。
白内障が進行して、中心部が濁ってくると、光の通過が邪魔されて、眼がかすむようになります。そして水晶体の濁りが強くなるにしたがってかすみも強くなります。
ついには全体が濁り、スリガラスを通して見ているのと同じになります。
白内障では水晶体が濁っているので、メガネをかけてもよく見えるようにはなりません。また、一度濁った水晶体は、残念ながら、透明になることはないのです。
治療は手術で濁った水晶体を取り出し、その後へ透明なレンズを入れます。生活に不自由を感じたら、手術を受けてください。 白内障の進行速度はまちまちで、数年あるいは10年以上も進行しない人がある一方、2~3年で見えなくなってしまう人もあって、どのくらいで見えなくなるかは予測できません。しかし、一般には若い人ほど進行が速いといえます。
白内障の目薬について
白内障は原因が不明なので、これを治す薬はいまだにありません。しかし、ある程度進行を遅らせるのではないかと考えられている薬はあります。希望される方は点眼薬(カタリン、カリーユニ、タチオンなど)を使用されたらよいと思います。