片頭痛の原因について
頭部の血管が広がり、炎症を起こして痛みが起こる頭痛です。しかし、その誘因は人それぞれです。主にストレスやホルモンバランスの乱れ、アルコールや食品などがきっかけとなることが多いといわれています。血管が拡がって炎症を起こすと、そのまわりの神経が刺激を受けて痛みが現れます。
片頭痛の特徴
- 首や肩こりを伴うことが多い
- 20~50歳代の女性に多い(多くは30歳までに発症)
- 頭の片側のこめかみを中心に痛み、ひどくなると頭全体に痛みが拡がる
- 脈を打つのに合わせてズキンズキン、ガンガンと痛むこともあり、頭を振ったり体を 動かしたりすると痛みが強くなる
- 痛みのピークに吐き気がしたり、吐くことがある
- あまりの痛みに動くこともできず、仕事や勉強などが手につかなくなったり寝込んでしまったりすることもある
- 頭痛は月に1~3回程度で、ひとたび起こると4時間~3日間くらい続く
- 頭痛が起こる前に、何らかの前ぶれ症状が起こる場合がある
- 親子で遺伝することが多い
片頭痛の治療
発作中:市販の鎮痛薬を飲む場合は、痛みが軽いうちに飲むこと。いったんひどい痛みが始まると、薬が効かないことが多いです。特効薬とされるのは、トリプタン製剤です。経口薬、注射剤、点鼻薬があり、片頭痛の原因である血管の拡張と炎症をしずめます。従来使われてきたエルゴタミン製剤も拡張した血管を収縮させる働きがあります。吐き気がある場合は、吐き気止めの薬も使います。
予防:片頭痛の起こる頻度が1週間に1回以上の場合は、予防薬を前もって病院でもらって服用するとよいでしょう。
自分で気を付けられること
できるだけ規則正しい生活を心がけ、アルコールもほどほどにしましょう。過度の寝すぎや睡眠不足、ストレス、人込みなどにも注意が必要です。それでも起こってしまったら、傷む部分を冷やすなどの手当てをして安静にします。光や音によって痛みが増すこともあるので、部屋を暗くしたほうがよいでしょう。コーヒーや緑茶なども血管を収縮させる作用があり効果的です。
このような場合は医師に相談を
片頭痛は、いったん治まると痛みはうそのように消えてしまい、ふだんは何の症状もありません。そのため、痛み出したときだけ市販の鎮痛薬を飲んで、我慢してしまう人も少なくありません。市販薬でうまくコントロールできていれば問題ありませんが、
1.痛みが頻回の場合
2.市販薬が効かない場合
3.毎日のように鎮痛薬を服用している場合
4.寝込んでしまう場合
など、日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は、自己判断で対処せず、医師に相談するようにしましょう。