もみのき病院

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脳卒中

 脳卒中は依然として死因の上位を占めていて、がんや心臓病と共にいわゆる3大成人病として関心が持たれています。脳卒中は、脳の血管がつまったり、破れたりして起こるものです。そして、たとえ命を取り留めても、片マヒなどの障害が残って、日常生活に不自由をきたしている人が多く、昔から恐ろしい病気の一つとされています。
  脳卒中は(1)脳梗塞、(2)脳出血、(3)くも膜下出血、(4)一過性脳虚血発作の4つに分類されます。


脳梗塞

脳の血管が動脈硬化を起こして細くなり、血流が途絶える場合を脳血栓といい、心臓で出来た血液のかたまりが、脳の血管につまる場合を脳塞栓といいます。脳血栓は、主に高齢者に起こり、知覚障害、運動障害、意識障害などが徐々に進行します。脳塞栓は、突然に半身のマヒや言語の障害によって始まることが多いものです。血流が途絶えた部分の脳細胞は死んでしまい、元に戻ることはありませんが、最近では、血栓を溶かす治療などにより、被害を最小限にする方法もあります。

脳血管  脳血管

脳出血

脳の血管が、動脈硬化によって脆くなっているときに血圧が高くなると動脈が急に破れて脳の中で出血が起こります。脳出血は多くの場合、突然意識を失って倒れ、深い昏睡に陥り半身マヒを起こします。

脳血管

くも膜下出血

脳は、脳軟膜、くも膜、脳硬膜という3層の膜に覆われていて、脳頭蓋骨によって守られています。くも膜と脳軟膜の間には細い血管が通っていますが、この血管に動脈瘤や動脈硬化があると、血圧が高くなったときに突然破れます。これをくも膜下出血と言います。何のまえぶれもなく突然激しい頭痛に襲われ、一時的に意識を失ったり、昏睡状態に陥ります。

一過性脳虚血発作

 動脈硬化のために一時的に起こる脳の循環障害で、普通は数分間長くても1時間以内に消えてしまいます。一過性脳虚血は脳梗塞の中でも脳血栓のまえぶれといわれ、早期に治療を始めることで、脳血栓の進行をくいとめることが可能な場合もあり、すぐに医師の診療を受けることが大切です。次のような症状は、一過性脳虚血が起きたときによくみられます。

 手足の障害:片側の手足がしびれる、足に力が入らない、
       箸がうまく使えない、字が書けないなど。

 言語障害 :口が利けなくなる、舌がもつれるなど。

 これらの症状は、いずれも一時的に現れるものですが、治っても安心はできません。この他にもバランスが崩れてよろけやすい、忘れっぽいなどの症状が出たらすぐに医師の診察を受けましょう。

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